http://www.murakami21.com 村上広域情報誌2001

   新潟動物ネットワーク  No.41

新潟動物ネットワークに参加して

私は今年の3月に新潟動物ネットワークに入会させて頂きました。ずっと動物に携わる仕事をしてきましたが、野良猫、虐待されている動物、ペットブームの影に直面したのは恥ずかしながら、初めての経験でした。

4月に柏崎市内で「犬猫の展示販売」がありました。友人と、会員の方とその展示会場へ視察に行ってきました。

入ったとたん、会場の階段付近からすでに異臭が立ち込めていました。2部屋に分かれた2階の会場には生後約1ヶ月〜2ヶ月ほどの子猫と子犬が100頭以上蒸し暑い店内にずらっと並べられていました。

30×30程の展示ケースに入れられ、その中には蛍光灯が設置してありました。水なんて私が見る限り、どこにもありませんでした。中には、シベリアンハスキーやバーニーズなど暑さに弱い犬種もいます。ハァハァと苦しそうに息をしている子、キャンキャンと悲鳴のような声を上げる子。尋常でない鳴き声なのはすぐに分かりました。母親に助けを求める、本能の声です。水も無い狭いゲージに入れられて、寝返りすら苦しい場所に。仕事柄、糞尿の臭いや動物臭には慣れていますが、はっきり言ってあの会場の臭いは、死臭のような臭いでした。

もう1つの会場には、生後半年は経つ子犬と子猫。「ふれあい広場」と書かれた場所にはサークルが2箇所設置してあり、世界最大級の大型犬グレート・デンやピレニアン・マウンテンドックの姿が。

店員は私に言いました。「どんな子がいいですか?みんな5万円くらいですよ!すごくお得ですよ」と。大型犬に毎日どれほどの運動量が必要か説明もなく。震えて声がでませんでした。

昼間の会場、生後半年を過ぎた子犬が同い年の仲間といるのになぜ互いに遊ばないんでしょう?虚ろな目で、必死に「助けて」と鳴いているのに、なぜ気づいてあげないのでしょう。店員達は、少なからず動物が好きな方達だと思います。命の重さを、大事さをこの空間で見ているはずなのに。

人間は盲導犬、聴導犬、多くの家畜たちにここまで支えられ生きています。多くの動物達を救うことには個人では限界があるかもしれません。でも、小さな努力が1匹でも多くの命を救えることを私は動物ネットワークで学びました。そして、「自分の命の大切さ」を再確認しています。 
 
新潟動物ネットワーク
 長谷川 愛
平成19年6月1日掲載


バックナンバー
1 里親探しています。 2 なぜ、のら猫になるの?(その1)
3 なぜ、のら猫になるの?(その2) 4 なぜ、のら猫になるの?(最終回)
5 「馬」のこと 6 犬班の譲渡活動について
7 学校啓発班の活動 8 多頭飼育班の活動について
9 フリマの活動について 10 動物虐待を考える
11 レクレーション活動について 12 中越地震における新潟動物ネットワークの対応
13 「お礼状発送係り」を担当して 14 2004年度会報作成を担当して
15 携帯当番を担当して 16 ボランティア活動とお金
17 “動物好き”に翻弄される動物たち 18 「生きる使命を与えられた動物たち」
    〜猫の一時保護を通して〜
19 パネル展と講演会のお知らせ 20 一時保護で変わる犬の運命
21 動物たちを考えるパネル展 22 外国人の目から見た日本の動物たち
23 猫の飼主探しから、素敵な出合い 24 村上東中学校で「命の大切さについて」
25 「動物たちへ少しのお手伝い」 26 「冬の野良猫」
27 小さな命を救いたい 28 うさぎとラビットファー
29 捨て猫しゅんすけと新潟動物ネットワーク 30 リニューアルしました
31 今年は写真展とトークショー 32 優しい出会い
33 小さな命の移動販売 34 クーちゃんと暮らして
35 山に捨てられた猫 36 こどもたちに「命の大切さ」を伝える活動
37 ある犬の繁殖場 38 ある繁殖業者の廃業
39 愛犬からのメッセージ 40 聴導ねこ誕生!?
41 新潟動物ネットワークに参加して


新潟動物ネットワーク 090-2844-4881  メールndn-land2@picot.ne.jp
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新潟県動物ネットワークさんから、切実なメッセージを戴きました。
もう一度ペットとはを考えてみませんか・・・・

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