No.80 西の風新聞目次
都電荒川線の旅
平成20年6月20日付

 所属するグループに表題の旅の計画があり、去る5月31日土曜日あいにくの雨模様ではあったが男女十名程の参加者で行われた。

 都電荒川線は、東京都交通局が経営する唯一の路面電車で三ノ輪橋から早稲田までの間を走っている。沿線各停留所はそれぞれ見所いっぱいで一日乗車券(乗り降り自由券大人400円 小児200円)を購入すれば一日では時間が不足するくらい楽しめる。夏休みを利用して親子ふれあいの旅を楽しんでみてはいかがだろうか。

 参考までに実施当日の足どりを記してみよう。西武拝島線拝島駅から急行西武新宿行きに乗り46分で高田馬場駅に到着する。(大人片道390円)早稲田口を出ると、目の前に早大正門行き都営バス(大人片道170円)がある。8分で終点早稲田大学正門に到着する。大隈講堂の正面を右手に、左手に門の無いことで有名な早稲田大学の正門を見ながら(奥に大隈重信候の銅像が見える)成文堂という書店の横の細道を通り抜けると新目白通りに出る。左に行けば、もうそこは荒川線の始発終点駅早稲田だ。一日乗車券を運転士から購入し乗り込む。先ずは全線乗ってみようと終点三ノ輪橋を目指す。路線距離12.2㎞、停留所30、最高速度40㎞/h、概ね53分の旅だ。沿線はバラの花が咲き乱れていて風情豊な町並みの中を通過して行く。三ノ輪橋に着き、私たちは徒歩15分のところにある台東区立一葉記念館に向かった。「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」等の傑作を発表しながら24歳で短い生涯を閉じた樋口一葉の記念館だ。(入館料大人300円小中学生100円)

 三ノ輪橋から飛鳥山へ。停留所を降りるとここは京都かと一瞬目を疑う程の風景に出くわす。八代将軍徳川吉宗が多数の桜の木を植えさせ江戸庶民のために桜の名所にしたといわれる飛鳥山公園の緑が心を和ませてくれる。公園内には世界有数の紙専門の博物館があり(紙の博物館 入館料大人300円小中学生100円)古今東西の紙に関する資料が展示されている。

 締めくくりは新庚申塚で下車しておばあちゃんたちの原宿と呼ばれ若者にも人気のある巣鴨地蔵通り商店街を程なくいけば、とげ抜き地蔵尊高岩寺だ。

 打ち上げは、すぐ目の前のJR山の手線巣鴨駅周辺の焼き鳥屋。巣鴨駅から高田馬場へ出て西武新宿線拝島行きに乗り込めば旅の終りとなる。

 いきあたりばったりも良いが家族で行くときはインターネット等で各停留所の立ち寄り先の情報を把握しておけば、なお楽しい旅となることは請合いである。

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2002・8・9~ Produce byIchiro Akami