No.57 西の風新聞目次
有朋自遠方來 不亦樂乎
平成18年11月24日付

 文化の日を中心に各地で行われた市民文化祭での催し物をみるにつけ各グループの日ごろの活動ぶりがうかがえ感服している。

そもそもグループ活動というものは楽しいものなのだが、やや大げさな表現かもしれないが、憲法一四条に定められている「法の下の平等(人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的、社会的関係において、差別されない。)」を地で行くようなグループ活動ならなおさらだ。

 私は現在三つのグループに所属して交流を中心に楽しんでいる。その一つは、かつて同じ仕事に就いて互いに苦労しあった者同志の集まりでその後の生き方あるいは人生談義などを気楽に話し合っている。
 先日も福生のとある酒蔵で地酒を酌み交わしながらわいわいやった。その席上M市のTさんから面白い話を聞くことができた。

 心身ともに健康に生きるために次のことに心がけよ、というのである。
―一日一回褒める。
一日十回大声で笑う。
一日百回腹式呼吸をする。
一日千字の文章を書く。
一日一万歩歩く。―
十倍ずつ増えていくところがミソのようだが、しからばその次の十倍、すなわち「一日十万」の場合には、どのような言葉が続くのだろうか。読者のみなさんのお考えを聞きたい気がする。

 もう一つのグループ、それは大学の校友会関係の団体である。都内には区市毎にあり、私はあきる野のグループに所属している。先日多摩地区全体の会合が町田で開催され、多くの友に会い談笑の中から有意義な話を仕入れることができた。

 それは、古典「論語」にまつわる話である。
「論語」は中国の孔子(西暦紀元前六世紀から五世紀にかけての人)のことばを死後、弟子達が編集したものであるが、そこには優れた人生論、教育論等の名言がおさめられている。日本ではその昔、素読で子ども達が人生訓を学んだ世界の名著だ。
―子(孔子)曰く「(前略)朋あり遠方より来る、亦楽しからずや。(後略)」―
 論語の第一巻第一学而編に友との交流の楽しさが書かれている。

 来月のはじめ、上野でもう一つのグループの会合がある。ふるさとの川に今遡上している鮭とふるさとの名酒を楽しむ会だ。元藩主(殿様)ゆかりの方や地元の現市長等も招待して進める友達感覚の交流会である。どんな話が飛び出すか今から楽しみにしている。


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