No.112 西の風新聞目次

学力向上が必要なのは…
平成22年12月17日付

 中国・広州で行われたアジア競技大会囲碁種目(男子団体・女子団体・ペア碁)で男子団体がかろうじて銅メダル獲得と中国、韓国勢に惨敗し関係者の間で波紋を呼んでいる。とどのつまりは、勝負に徹する中国、韓国と囲碁の文化性を大切にする日本とのギャップの違いをどう考えればよいのかと新聞(読売12月8日付朝刊)は報じている。
 一方世界65の国・地域で15歳(高校1年生)男女が参加して行われた4回目の国際学力調査の結果が7日公表された。
 調査は読解力・科学的リテラシー、数学的リテラシーという3部門にわたっているが、1回目(2000年実施)以来日本の順位の低下が続いていたが、今回はやや回復したようだ。
 しかしこれもアジア勢(地域として初参加した上海をはじめ、香港、韓国、シンガポール等)との比較で下位となっている。「かつてトップだった日本の子どもの学力はアジアで埋没している。(朝日12月8日付朝刊)」
 日本がこれからアジア型猛烈教育に追随するとは考えにくいが、何らかの対応策を考えなければならない時期にきていることは確かである。
 子どもばかりでない。日本の政治家の思考力・交渉力・起案力(これを仮に「学力」と言おう。)のお粗末さもまた然りである。国の政治家を志す者に共通一次試験を課すことを提案したい。一定の学力基準を突破できた者にのみ立候補を認め現行小選挙区で国民の審判を仰ぐ。
科目は、「哲学(範囲)思考力の構築」「日本史(範囲)近・現代史」「アジア地域国際関係学(範囲)アジア各国青少年の受け入れ交流事業の企画・実践」「正しい日本語(範囲)質疑応答演習」
世界に通用する優れた政治家の出現を熱望する次第である。

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