20世紀からの伝言
   

 北越後の里山   
    
4 大平山(おおだいらやま)

                      文・イラスト   
                        平田 大六    
                          酒造家・登山家



所在地 
標高
登山口
地形図
新潟県神林村
560.8m
神林村南大平(みなみおおだいら)
25000「越後門前」「越後下関」






 神林村で登山道のある山では最高峰である。この山から発した水は2級河川の石川となって西走し、やがて村上市の岩船港で日本海に沿いでいる。大平山には登山道はなかった。登山口の集落である南大平(みなみおおだいら代表大矢一雄さん)で、1997年に集落活性化ということで登山道を抜開した。開通したのは10月12日であった。翌98年には、山頂からストレートに林道へ降りることができる登山道もつくった。登山口は、南大平ダム湖公園となっていてキャンプ場もあり、広く開放的なレクリエーション地であり、付近に「ポーラスター神林」の天文台もある。

 南大平は30数戸の集落で、ここから車道で2K半の奥に登山道がある。ダム湖を背にして登りだすが、30分くらいで神林村と村上市の境界の稜線に達し、あとは、起伏の多い境を登ってゆく。所々にまわりのヤブを切り開いた展望の良い場所が準備してある。この登山道の切り開きには、ベテランである神林山の会(代表竹内民夫さん)の方々も参加され、立派な道となっているので迷うことはない。やがてブナの平らな斜面があらわれ、2等三角点のあるブナの原生林にかこまれた山頂に達する。1時間ぐらいの所要時間である。

 私がはじめてこの山頂に立ったのは、まだ道のない1990年5月であった。私はこの時石川の源流をさかのぼった。相棒は木ノ瀬祐助(現・大洋酒造株式会社社長)さんであった。目的は、言い伝えにある「樽ノ口」という湧水の探索である。標高400m地点で8.5℃の清水を発見した。発見後は、そのままヤブをよじ登り三角点に到着したのであった。その時、ソックスの上から食いつかれたヤマヒルの跡が今でも私の右の足首に残っている。


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左端、熊のような筆者
ブナの大木の下で



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