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  20世紀からの伝言
 北越後の里山   
        
2 下 渡 山(げどやま)
                               平田 大六 
                                  
登山家・酒造家
  

  下渡山は、朝日村の葡萄山(795)から海岸沿いに20Kほど連なる山塊の南端に位置する。三面川(みおもてがわ)が西走してこの山塊にぶつかり南へ2Kクランク状に曲がって、再び西へ流れて海に入るが、この流れを屈曲させているのが下渡山である。


大洋酒造(株)屋上より下渡山を望む

 前回の臥牛山(135.0)に城を築いた本庄氏は、この下渡山にも山城をつくって出城とした。その遺構は、下渡山頂のまわりをめぐらしている水平な回廊状の人工的な地形で理解することができる。
 登山口は、戸数20戸ほどの下渡集落の中央から車道を北に進んでゆく。やがて尾根道となるが、急登はほとんどなく、30分もすれば頂上にたどりつくことができる。頂上からの展望はすぐれているが、特に南側の眺めがよい。それは、眼下に蛇行している清流三面川と、そのむこうの村上市街が丸見えだからである。
 頂上に日の丸の旗をかかげてある。これは1968年以来毎年元旦の0時にこの山頂で新しい旗に取りかえている村上市の加藤悦郎さんの努力によるものだ。近年は、直線で2.2K南にある臥牛山隊と、元旦に花火の交歓をされているという。 
 

所在地 
標高
登山口
地形図
村上市
237.8m
村上市下渡
25000「村上」


1999年の1月、瀬波温泉へ泊まった東京のお客さんたちを案内したことがある。この時、街用のブーツをはいて登ったご婦人がおられてびっくりした。その日は晴天で、山頂の雪の上で私の造った酒を飲んでみんなさわいだりした。来年はあの山だと朝日連峰を指していたが、それはどうかな。

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新潟県村上市飯野1-3-31
Tel 0254-52-7206
 

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