もどる もくじ めくる


   吉川真嗣・美貴の二人旅
                 城下町 会津若松    
                                 案内人  会津復古会
                                               全国町並み保存連盟

                                       五十嵐 大祐 会長

 

会津ぶらり歩き
 まだ会津が見知らぬ土地だった頃、“会津若松”と聞いて、独自の文化の香りをイメージしたものだが、ぶらり町中を歩いてみて、さてはてその実際は・・・?

まずは本日のご案内人の五十嵐氏を訪ねて上菓子屋“会津葵”本店へ。
白壁の蔵造りのお店は、お城の堀の近く、キラリと一際美しく映えている。階段を上がって店に入り、一段深く床が下げられている高低差が建築の遊び心を感じさせて面白い。店内は天井が高く、端正なたたずまいに品格があり、心安らぐ空間だ。
シルクロード文明館の店内

ここで五十嵐氏と合流し、最初に案内されたのが、氏がシルクロードを数回にわたり巡歴中に収集したという異国の品々をディスプレイしているシルクロード文明館。
かの地の民族楽器や器類、ペルシャじゅうたん、家具等がセンスよく配置され、その中でお茶ができる。遊牧民族が飲んでいるというトルプチャイはスープの感じでおいしい。“男は強くなり、女は美しくなる”といううたい文句のバランス飲料“ジドバ”も興味ひかれる。開発した五十嵐氏本人いわく“私の低血圧による朝寝坊も改善される?!とか・・・”早速そのご利益にあずかるべく1ビン5,000円もするこの特許品を購入。

2軒目に案内されたのは会津葵南蛮館。大きな白地に黒文字ののれんがかかっており、チョコレート色の瓦が大きくはり出し、一番よくスケッチ素材になるそうだ。
店内は外国製の民族色の強い色鮮やかな置物と内蔵の座売り形式が見事に調和し何とも言えず温かい空間になっている。店員さんがお茶を出してきてくれ、いろいろと会話が弾む。その土地の人とのふれあいがもてる場というのはそれだけで印象が強くなる。いつまでも長居したい場だったが五十嵐氏の「次」の合図に腰をあげる。

どうやら今日は、氏が自ら指揮して組織したという“会津復古会”の加盟店をご案内下さるらしい。

 
・・・というわけでこの後、竹細工民芸品のお店“竹籐(たけとう)”お食事処“にしん屋敷太田”会津漆器の“鈴木屋利兵衛”へ。
戸しょうじに江戸文字のれんや、蔵造りと古建築をいかした店づくりになっていて、日常を忘れさせてくれる。
ややもすると田舎臭くなりがちなものを、郷土色を残しながら、上手くムダのものを視界からはずしてまとめている。
インテリアや建築に興味のある私たちはその感性にここでもうならされた。
 鶴ヶ城や野口英世青春館等にも、この後足を運んだが、会津の魅力は何と言ってもこの楽しいお店めぐりであろう。
前記の“鈴木屋利兵衛”では、会津のお殿様の器に使われていたという繊細な模様の美しい漆器のさかずきや小物入れの鳳凰の絵柄に会津の美意識の高さが感じられた。
長門屋の店内

面白いのは駄菓子の“長門屋”。景気のいいお姉さんがやれお茶だの試食だのと出してくれ、ポンポン冗談をとばす。店の8割をしめる座売りには所狭しと昔なつかしい駄菓子が並んでおり、ここも店のセンスは抜群。外国のホームステイ先へのおみやげにと日本らしいものということでお母さんと子どもが連れ立っての買い物もあるそうだとか。

いやはや、会津は奥が深い。何度でも足を運び、定期的に訪ねたくなる町だ。

お勧めの一品
 会津葵シルクロード文明館の夏場の季節限定ででる、さっぱりとかつ、こくのある黒蜜をかける極上のくずきり(葛きり)が最高。

お勧めの食事処
 えびや・・・うなぎ専門店です。美味です。
 にしん屋敷太田・・・落ち着いた民芸調のたたずまいの中で会津の郷土料理を食べられます。

お勧めの宿
 ホテルニューパレス
  Tel 0242-28-2804
  〒965-0878
   会津若松市中町2-78
  野口英世青春通りにあり、
  町中散歩にはうってつけのロケーションです。


会津復古会
http://www.aizu.com/org/aizu/


会津名産
 本ぼうだら煮
 にしん山椒漬

 
福島県会津若松市相生町
 Tel 0242-22-2274

Tel 0242-26-5555


もどる もくじ めくる